手が震えて字が書けない…書痙を克服した私のリアルな体験談

書痙という言葉をご存じでしょうか?
これは、字を書こうとすると手が震えたり、前腕に痛みが出たりして、文字を書くことが困難になる症状です。私自身も長年この症状に悩まされてきましたが、環境の工夫やマインドセットの見直しによって、少しずつ改善することができました。
この記事では、書痙の概要と、私自身の体験・対策について詳しくご紹介します。書痙に悩んでいる方の参考になれば幸いです。
書痙とは?
書痙は、字を書こうとする際に前腕の筋肉が過度に緊張し、手が震えたり痛みが出たりする状態です。これは「局所性ジストニア」と呼ばれる神経疾患の一種で、脳からの運動指令が異常に出ることで発症します。
手の治療サイトから引用
主な特徴
動作特異性が強い:特定の動作(字を書く、楽器を演奏するなど)に限定して症状が出る
原因は脳の誤作動:運動を制御する神経回路に混線が生じ、必要以上の命令が出てしまう
類似例:音楽家のジストニア、スポーツ選手のイップスなど
私の書痙体験
幼少期〜学生時代
私は幼い頃から字を書くのが苦手でした。小学校低学年の頃は、ノートのマスに字を収めることや、漢字練習帳でなぞることすら難しく感じていました。
当時は「字が汚い=悪いこと」という認識はありませんでしたが、中学・高校と進むにつれて、周囲との違いにコンプレックスを抱くようになりました。
特に両親や弟の字が綺麗であり、親に字が汚いと怒られたこともあり、劣等感が強まりました。
書くことへの恐怖心
学生時代には、字を綺麗にしようと努力しても成果が出ず、逆に「見られること」への恐怖が強くなっていきました。履歴書の記入やホテルのチェックインなど、人前で字を書く場面では手が震え、冷や汗をかくようになりました。
書痙克服のために行った3つの対策
私が実際に行って効果を感じた対策をご紹介します。
- 環境の整理
人に見られない環境で書く
→ 自分だけが読むメモを書いてみたり、誰にも見られない空間で字を書くことで、字を書くことへのプレッシャーを軽減しました。
→人前で字を書かないといけない時は、少し時間がかかるから他のことしといてください等で字を書きやすい環境を作るようにしました。 - ペン先に集中する
「字を書く」ではなく「ペン先を動かす」ことに意識を集中
→ ペン先の動きだけに集中することでそれ以外の要素を忘れることができ、
手の震えが抑えられ自然と書けるようになりました。 - マインドセットの変更
「綺麗に書く」から「丁寧に読みやすく書く」へ
→ 完璧を求めず、読みやすさを重視することで、気持ちが楽になりました。
→ 西洋では「字が綺麗=個性がない」「字が見本と異なる=個性がある」とされることもあり、見本と違っても問題ないと考えるようにしました。
まとめ:書痙は克服できる
書痙は確かに辛い症状ですが、環境や考え方を変えることで、少しずつ改善することができます。私の体験が、同じように悩んでいる方の助けになれば嬉しいです。